『松下半蔵(12歳)、蔵之介(9歳)ドミニカ共和国初上陸』
2017年 08月 04日
今年も7月後半からドミニカ共和国に滞在しています。この時期はサマーリーグと呼ばれる、メジャーリーグ30球団のアカデミー同士の試合(17~18歳前後)も観戦でき、そこを目指す13~16歳の選手たち、もっと小さな小学生の子供たちの野球など、様々な年代のドミニカ野球に触れることができ、日本から野球の指導者の方にも順次お越しいただいています。
そして、今回我々の中で初めての試みとなったのが、日本の子供たちのドミニカ共和国遠征。普段堺ビッグボーイズでプレーしている中学1年生と小学3年生の松下兄弟が両親と一緒に1週間の予定で訪問されました。
伊丹→成田→ニューヨーク→サントドミンゴと、自宅から現地到着までに丸一日かかり、グッタリで到着かなと思ったら、満面の笑顔で元気いっぱいサントドミンゴのラスアメリカス空港に到着しました。
翌日の朝から早速一緒にプレー!
見たこともない、そして言葉も通じないドミニカ共和国の選手たちに最初は戸惑っていましたが、試合が始まればすっかり打ち解けていました。子供たちの順応力はすごいですね。
ちょうどお隣の島・プエルトリコからも遠征に来ているチームがあり2人ともドミニカ共和国チームのユニフォームを来て出場させてもらいました。観客のみなさんも、分け隔てなく応援してくれます。なぜか、名前は『ロペス・タナカ!』(笑)。人気者になった二人は試合後写真撮影の依頼の嵐でした。
今回の子供たちの滞在で改めて気づいたことは、ドミニカ共和国の方々の彼らを包み込むように受け入れる姿。どこに行っても、まず現地の子供たちが大人に指示されるわけでもなく、言葉も通じない日本の子供たちを仲間に入れてくれます。一緒にキャッチボールしよう!僕たちの遊びに入ろう!ゴロを投げるからこっちに投げて!と。それは、きっと我々を分け隔てなく受け入れてくれるドミニカ共和国の大人たちを子供たちも見ているからだと思います。
こちらが、お邪魔して時間を割いてもらっているのに、彼らから出てくる言葉は、『僕たちの国に来てくれたこと、みなさんと出会えたことが嬉しくて仕方ない。』と迎えてくれ、『みなさんが私のところに来てくれたことは、自分自身の誇りだよ。』と心から歓迎してくれます。メジャーを目指す大きなお兄さんたちも、自分たちの練習時間を割いて、日本からやってきた小さな2人に付き合ってくれました。
そして、もう一つ驚いたことはたった数日間で2人の野球がものすごく成長していること。ドミニカ共和国の子供たち、選手たちの、柔らかいグラブさばき、力強い送球、迷いのないフルスイングを見て感じることで、自然と日本の子供たちの体の動きもそうなっていく姿をみることができました。いくら口で指導されてもなかなかそうはならないけど、周りの環境によって自然とそうなっていく、指導のあり方を改めて考えさせられます。
最終日、空港に向かう車内はいつになくどんより。誰も口数が少なかったです。
『帰りたくない。』『またドミニカ共和国に戻ってきて野球がしたい。』
ぼそっと口にしたその言葉が充実した滞在を物語っていたのかもしれません。
もちろん日本で学べること、日本の優れている部分もたくさんあると思います。一方で、海外に出て今までにない感覚、しかも、メジャーリーガーを毎年多数輩出しているドミニカ共和国で感じたことはかけがえのない財産になると思います。
できることなら、多くの日本の子供たちにもこのような機会があればと願ってやみません。
松下家のみなさん、お越しいただきありがとうございました。お気をつけて日本まで!
Nos vemos en Japon!!